「トゥルーノース」北朝鮮強制収容所を描いた3Dアニメ映画

マンガ・アニメ

今現在も存在する強制収容所

偶然この映画のことを知り、Netflixで配信中だったので観ることにした。

「拉致問題」「帰国事業」「飢饉」などで北朝鮮の事についてはニュースなどで知っていたものの、正直なところあまり詳しくは知らなかった。

この映画はフィクションですが、本編で映し出される出来事は脱北された方に実際インタビューなどしてかなりリアルな内容になっている。

映画の内容(※ネタバレなし)

ごく普通に北朝鮮で暮らしていた家族の物語。

ある日の夜、在日である主人公の父親が「政治犯」の疑いで逮捕され、家族が「強制収容所」に強制的に連れていかれる。ここから過酷な生活が始まる…。

強制収容所というのは刑務所のように隔離された空間で北朝鮮の各地に今でも複数存在する施設で単に犯罪者、脱北者や政治犯などが集められていたようです。

収容区にもレベルがあり在日朝鮮人(日本人妻を含む)は身分が低く、体制批判をした政治犯などは罪が重いのでもっとも過酷な環境に置かれている。

観ようと思ったきっかけ。

近年、北朝鮮のニュースがテレビでよく流れていた時に母親が過去に朝鮮の方が同級生にいたと話していた。小学校、中学校と同級生で友達だったみたいだ。

その同級生の友達家族は当時、橋の下に作られた小屋に住んでいたらしい。当時は日本も戦後でまだ貧しい状態が続いていた頃ですが極端に貧困家庭だったようです。

詳しい事はわからないけど、親が在日朝鮮人で日本に暮らしていたが1950年〜1984年にかけて行われていた「在日朝鮮人の帰国事業」によって北朝鮮に渡ったと思われる。

これを聞いてそんなに身近な存在だったんだなぁと思い、興味をもちました。

映画の本編のリアルな内容(※ちょいネタバレ)

ストーリーにはあまり触れないように書きます。

3Dアニメだからまだマシだったけどかなりしんどい内容だった…。

観た後の感想は正直「全く救いがいない」と感じた。この映画自体はストーリーとして「希望」を見出す形でエンディングを迎えるけど実際にこのような出来事は今も続いてる。

「奴隷というより家畜に近い」

強制収容所に入れられると逃亡を図る以外に出られる方法はない。いわば終身刑のような形で子供から老人まで長時間働き続けなければならない。しかも中には「海外ラジオを聞いただけ」など北朝鮮以外の情報を得ようとした者も密告され収容されるケースもあるのだとか…。その中で謀反を犯した者は「完全統制区域」という拷問部屋のような力尽きて死ぬまで地獄のような施設に入れられる。

「生きるも地獄、死ぬも地獄(自○は許されない)」

労働の対価として得られる食糧もごく微量で栄養失調の果てに死んでしまう。その為、看守の目を盗んで野生の動物や自生している草や家畜の餌を食べたり盗んだりするも見つかると銃殺、または完全統制地区送りになる。日々日常的に受ける暴力や性的暴行。

こんな事が永遠と続くならいっそ死んでしまいたい…。だがそれは許されない。自○(未遂)してしまうと家族や血縁関係のある者に連帯責任として処罰がある。また、脱北も同様に抑制されている。

「すべてを無くし、最後の望みは逃亡のみ」

逃亡に失敗すれば銃殺され「死」が待っている。逃亡を実行する人のほとんどが失敗した時の場合に備えて自○する為の薬など持って行くようだ。

なんとなく知ってはいたけど映像でみせられるとかなり精神に響く…。岡山県からだと東北地方ほどの距離しかない所でこのような悲惨な事が続いていると思うと…。

まだ観ていない方はぜひ観てもらいたいと思います。

映画「トゥルーノース」公式サイト

「地上の楽園」と信じて帰国した人たち

ここからは映画とは少し関係ない話です。

「在日朝鮮人の帰国事業」として北朝鮮に移り住んだ人たちが約9万人ほどいたとされています。この映画を機に脱北した方のインタビューなどを調べてみるとその多くは帰国すれば「差別がない」「無料で学業が受けられる」「医療も無料で受けられる」「日本人妻は3年すれば帰れる」などの謳い文句によって騙されて帰国してしまったと言われている方がほとんどです。

「労働力が欲しかった北朝鮮と貧困で朝鮮人を減らしたかった日本」

あまり詳しくはないので恐縮ですが朝鮮戦争以後に復興がなかなか進んでいなかった北朝鮮が人材不足を払拭したい思惑と、当時の日本も戦後で貧困状態から人を減らしたかった為、朝鮮人を祖国に返したいという思惑が一致して積極的に押し進められたのかなぁと思いました。

「恐らく一番仕打ちを受けたであろう帰国者たち」

日本でも貧困と差別をされ、本国に帰っても貧困と差別をされて…。時代背景を考えるとどこの国も戦争直後で庶民は苦しい生活だったと思いますが、帰国者たちは未来さえ奪われた感覚なのだろうなぁ。

「苦難の行軍」

また、キム・イルソンが死去した1994年直後の「苦難の行軍」という大飢饉が発生。約200万人が餓死する出来事が起こりました。身寄りのない帰国者たちは誰にも頼る事ができなかったようです。

強制収容される事がなかった人々も苦しい生活を余儀なくされていた。

 

映画をみて、どういう経緯があったのか?など調べるとかなり違った見え方になりました。江戸時代とかの話も「あり得ないだろ!」って思うような事もあるけど実際にその時代の環境とか考えるとそうならざるおえなかったのだろうなと思えるようになるかなと。

ましてや、今生きている人からしても数十年ほど前の事実で、今もなお続いている事なので一度調べてみて自分なりに思考してみるのも良いかもしれません。

「鬼滅」とか「呪術廻戦」とかもいいけどたまにはシリアスなヤツも観ようぜ!!!

もちろん強制はしないぜ!!!

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